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ガルバノスキャナ:ミラー

ガルバノミラーとは?


ガルバノミラーとはレーザ光を反射する部品です。特に検討すべき要素は、サイズとコーティングで、どちらもレーザ仕様により決まります。サイズはミラーに当てるレーザ光の大きさ(レーザ径)、コーティングはレーザ光の波長で決まります。


サイズ


公称ミラーサイズは、入射角45°を想定しています。レーザ径は入射角が0°のとき最小になります。入射角が大きくなるにつれ、レーザの照射形状は楕円に膨らんでいきます。弊社の標準的な仕様では、入射角が45°を中心として、±10°(機械角)まで動かせるものとして設計しています。最大55°よりも大きな入射角を想定される場合、より大きなミラーでなければレーザがはみ出してしまいます。


当然ながら大きなミラーであればあるほど重くなるので、慣性モーメントが大きくなります。そのため、大きな加速トルクが必要となり、大きな電流が必要になります。


形状


ミラーは横に長いものと縦に長いものがあり、それぞれX軸用ミラー、Y軸用ミラーと呼んでいます。スキャナを2つ組み合わせてレーザをX軸・Y軸の2次元で動かす際、X軸用ミラーで動かしたレーザ光がY軸用ミラー上で動くことになり、その分Y軸用のミラーは縦長のものが必要となります。


X軸用を1次用、Y軸用を2次用と呼ぶこともあります。1次用は一番目、2次用は二番目にレーザ光を反射するという意味です。


機械特性をそろえるために、あえてX、Y軸共にY軸用のミラーを使うこともあります。


コーティング・基材の材質


ミラーは100% 光を反射させることは出来ず、反射されない光はミラーに吸収され、熱になります。どの程度反射するかはコーティングの持つ特性次第で、それぞれのコーティングごとに、反射しやすい波長、反射率が異なります。そのため、レーザ光の波長に応じてコーティングを選ぶ必要があります。


特にレーザ加工機などハイパワーレーザを用いるアプリケーションの場合は重要になります。ミラーが大きなエネルギーを吸収すると発熱でコーティングが壊れてしまう可能性もあります。場合によっては熱容量を大きくするため、レーザ径に対して大きなミラーを使用する必要があるかもしれません。ミラーの耐久を調べる場合には、レーザの波長や

ワット数、照射時間をお知らせください。


弊社標準ラインナップのコーティングとその用途は、主に:


金:CO2 レーザ用(波長 10.6 μm)

銀:可視光 ~ 近赤外レーザ用(波長 532nm、1064nm など)

誘電体多層膜:金属コーティングに比べて高反射率(波長 1064nm など)

 

の3種類があります。ミラーサイズによっては使用できないものもあるのでご注意ください。


誘電体多層膜は特定波長を反射するようにカスタマイズができ、UVレーザに適したもの等をご提案した実績もありますのでご相談ください。


ミラー基材の材質も2種類ございますが、基本的には金、銀コーティングではSi(シリコン)、誘電体多層膜ではSiO2(合成石英)を用います。


型式


ミラー基材については、標準ラインナップとしてSiとSiO2を用意しており、ミラーサイズとコーティングの種類によって決定されます。これら標準品以外の材質もカスタム対応可能です。


これで型式を決めることができます。レーザ径、ミラーの形状、材質、コーティングの4つをリストから選んで、決定です。

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